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小話スタートしてみる。

書いてみる書いてみるとは言いながら、暇を作れずヒィヒィ言いながら頑張って見たけど、月二回は無理だと思いました。
なれるまでは二月に一回位で行きたいものです。
(-.-;)言い訳ですよ

ともかく、一つの未完成を上げてみます。
ある友人をモチーフにした作品。

【お守り1】

二年ぶりに日本へ帰ってきた。
酷い田舎暮らしが続いたせいか、戻ってきた場所の建物の高さを見てお上りさんの様に視線を上げて歩いている。
熊谷に住む親友の家に宅配した旅行鞄を取りに行った帰りのことだ。
途上のある駅についた瞬間「そういえば!」と思い、その駅で降りることにする。
考えるより先に体が動く、、今でも続く僕の悪い癖。
こんな我の強い僕なんですが、同じように我の強い奴がその駅にいたのを思い出したんです。
「あいつどうしてるんだろ?2年半、たまにメールでやり取りをしていただけだったなー。」昔のことを思い出したのと、未だにこの駅にいる保証もないのに降りた自分の馬鹿さ加減に苦笑い。で、そんな馬鹿面を見て歩く人々は変なものを見る目で僕を見る、、そして、ここに自由は無いねと、僕は思う。
セミロングの髪の毛にアロハシャツ、そしてお世辞にもお洒落とは言えないサンダル履き、、まあ旅先の服装そのままの僕も悪いっちゃ悪いのかね?

ともかく、そのまま行ったんですよそいつのアパートに。
玄関前の表札を見て正直すごく嬉しかった、紙切れに乱暴にマジックで書いた文字。
でも僕は、インターホンを押すのをちょっと躊躇しました。
「かれしができたぜー!!」というメールを思い出したからです。
考えました。無い知恵を絞って、、、、、
 ピーンポーン、ピンポン!
「はい!」彼氏が出てきました。
「丸子〔偽名〕さんいますか?」僕は言います。
「丸子は今コンビニにビール買いに行ったけど、、、あんたは?」彼氏は不審な目で僕を見ています。
「丸子さんの友達なんですよ、2年間海外に行ってまして、帰ってきたことを連絡しようかと思って来ました。」
「へえ、、。」僕の言った言葉に興味なし、、と言うか、お前誰なんだよ!?と、言いたげな雰囲気。完全に怪しまれてます。
「一報入れれなかったのは丸子さんの電話ばんごうを忘れてしまったためで、、、」何とか誤解をかけないよう頑張っている時でした。
「ああーーーーーー!!!!!」忘れもしないハスキーボイスが轟くと、ガラン!と荷物の落ちる音が響き、次いでパタパタとサンダルで駆け寄る音が近づいてきます。
そして、今あってはならぬ事、、丸子は僕に抱きつきました。
立場関係上、酷く長い時間に僕にはそう思えた。だけど、内心まんざらでもない気分。
「お前、帰ってきたのか?本物だよな!整形した向こうの人間とかじゃないよな!?」相変わらずひどい言葉の数々。
そして、相手に合わせて僕がこう言ってしまうんです。
「丸子、あいたかった!お前に。」
「相変わらずだな、このイカレ頭!!こっちには先約がいるんだ!!」玄関を指差す丸子のその一言で、僕は我に帰りました。
この舞台は二人だけのものじゃない!!!!!
丸子の彼氏が明らかに不快を感じた人間の出す声で言いました。
「どう言う事?」


と、まぁ、そういう面倒な事にならないように彼氏が出てきたら違う部屋と間違えたことにしまして、インターホンを押しました(ちなみに上で出てきた丸子はノンフィクションでそういう女なんです)。
 ピンポーン、ピンポン!
「男は間に合ってるよ!」ぶっきらぼうなかすれ声がドアを開けることなく言いました。
「奥さん、そう言わないでもう一人くらいお願いしますよ。ね、良いのがいるんだ!ドア開けてくださいよ!」負けずにアホな事を言い返すと、ドアがゆっくり開きます。
だらけたスウェット姿が、星のラベルが付いた缶ビールを片手にあらわれる。
なんとなく見慣れたようなだらしない姿にほっとする僕。
彼女は真夏の雑草のように伸びた髪の毛をかきむしりながら、そのまま通りの口を開く。
「かわんねーな!お前。インターホンの押し方だけで誰だかわかった。」
僕は後ろを一度後ろを振り返り、体を元に戻すと「えっ、僕の事か?」と聞き返し、程なく軽く頭をはたかれた。
そして、彼女は「少し付き合え。」と、星を振りながら中へ戻っていく。
「おじゃまします」と、追う背中をみて僕は「痩せたな?」と一言。
その問いに振り返り、彼女は「太ったな。」と、返してくる。
「昔から才能があるんだ。」と返すと、「アタシは痩せる才能がある。」と返してきた。
星と星を打ち合わせて「どっちが良い才能なのかね?」なんて、取り留めのない話を進めてみる。
勿論、太る才能に決まっていると僕は思う、痩せたければ食わなきゃ良い訳だし、太れない人はいくら食べても太れないからね。
と言っても、痩せるために食べないってのも難しい話であって、今の僕がいるわけでもあるのだけれど、、。
なんかツマミでもと、失礼して開けた冷蔵庫に砂肝が入っていて勝手に皮肉を感じてしまった。

「使って良いかー?」パックを振って聞く俺に「勝手にどーぞ。」と一つ返事。
じゃあ勝手にしようと新しいビールを一缶出しプルタブを引くと一口。
次いでニンニクを探しに野菜室を手をかける、、何故か扉が妙に重い。
ローラーが噛み合ってないのかな?と、力ずくで開けたその中は、几帳面にぎっしり列べられたもやしの群れ、、大群、、、整列しているから軍隊か。
そんな頭に浮かぶ言葉を棒読みしながら唖然としてしいる俺に、「探し物か?」と声がかかる。
大事な秘密のように思えたから、急いで扉を閉めて「に、ニンニク、、」と一言吐く。
ズンズンと足を鳴らし彼女は近づいてくると、事もなげに野菜室に手をかけ、そして開けた。
グリム童話の青髭に出てくる侍女達はこんな気分を味わったのだろうか?
それから、もやしを掘り返す、、、掘り返す、、、掘り返す、、、野菜室のディグダグだ。
「ん~、これしかないな。」そう言って、ピンクのチューブを放られる。
「あぁ、ありがとう。」受け取った俺は気を取り直して料理に戻る。
逃げたともいえるかな。
砂肝を切って、オリーブオイルを温め、ニンニク、塩胡椒、それと土産に持ってきた香辛料を鞄から引っ張り出す、、、
「末端価格は?」と聞かれるも、「100円でおつりがくる。」と普通に返してしまった。
数十銭位を振り入れる。
十字に切った食パンを二枚トースターにかけて、、、後は待つだけ。
待っている間に使った食器を洗う、食べた後に片付けるのが嫌いというか、やらなくなる質なもので。
食材も戻す。
再度、野菜室を開け驚いたのは、アレだけ掘り返されたはずのもやし達がまたきっちりと整列していた事だろうか。
勝手に整列し直したとしたら、いよいよ物語も佳境といったところだろう、、次はこの野菜室に俺が捩込まれているに違いない。
ただ、現実的にそれはない、、、きっと。
ちらりと彼女を見て、「人は見掛けによらないなぁ。」ボソッとつぶやいてしまった。
「何か言ったか?」と言う返事に困っている最中、チーン!と、トースターが音を出す。
「もう、できるって言ったんだ。」とっさの閃き、、、
「ふ~ん。」セーフ。
料理を並べ、一品なのだけど、、新しくプルタブを開ける。

再度缶と缶を小気味よく「かんぱ~い!」で打ち鳴ら、グイッと喉に流し込む。
強めの炭酸が痺れながら食道を通り余韻を残しながら体に染み込んでいく。
そして俺は、お酒は良いものだと浸っていく、、、
「あのさ、何に乾杯なの?」
恍惚の時に唐突に話し掛けてきた。
「何に乾杯って?野暮だな。お酒があって、料理があって、一緒に語らうヤツがいるから乾杯、、、俺のエピキュリアン。」
「、、、、、え?」
「一人じゃ乾杯できないだろ?って言ってんの。」
「ふ~ん、始めからそう言えば良いのに、、まどろっこしい。」
「次から気をつけま~す、、次は君の瞳に乾杯って言いま~す。」
「うん、まだその方が解りやすいよ、、、ヒクけどな。」
俺は寂しげにトーストのミミをかじってみた。
「、、何だっけ、、えっと、、、エピ、キュ?」
「エピキュリアンか?」
「そうそう、エピキュリ、うまいな!ちょっと驚いたよ、まともな料理で。人は見掛けによらないもんだ。」
あれ?デジャブを見た気がするなと思いながら俺は口を開く。
「ん?、、、そうだな、オレも同感だよ。」
「ご謙遜か?大人になったもんだ。」
「ん?、、、まぁ、色々あったからな。」
「そこも謙遜するべきだぞ、、クソガキ君。」
確かに二つくらい年上だったと思うが、クソガキ呼ばわりは無いだろうにと思う。
「振りだったんだけどな、、新しい話題に移る。」ささやかな反撃の種をまいてみた。
「旅の話なんて聞かないぞ、、うらやましくなるからさ。」
「そうかい。ところで、彼氏ってどうなったの?」
「お前こそ野暮だぞ!レディに対して、、。」
「終わっていたか、つらいな。」
「大きなお世話だ。人の事はほっといて。」
「、、、、、、、そうだな。」

「で、今日は何しに来たのさ?」
「ん?友達のとこに旅行鞄取りに行った帰り、懐かしくなってちょっとよってみたんだ、今も住んでるかは解らなかったんだけどね。いてくれたおかげで感動が増したよ。」
「、、、そんだけ?」
「うーん、後からの思いつきだけど、近辺の木賃宿に少しの間厄介になろうとも考えている。」
「いきあたりばったりじゃん。」
「うん、向こうの国の影響だろうな。お蔭様で野宿を苦もなくできるようになったんだ。ま、いざとなったら、その辺の公園で、、、」
「つーか、実家に帰ったら、突然飛び出してって音信不通だったんだろ?」
「人の事はほっとけよ。」
「、、、、ま、 うちの近所の公園ではやらないでね。」
「気の向くまま、ケセラセラだ、、。」
「あーそう。」
「あのさ、また思いついたんだけどさ?」
「今度は何?」
「お酒飲んだら、何か色々とめんどくさくなってきたから、泊めてくれない?」
「何言ってんの?」
「朝まで飲もうって。」
「、、、いいよ、今日は休みだし。」
「もしかして、ま~だやってんのか?」
「ま~だやってんだ。そして、それが原因になって別れたんだ。」
「まともな男だったんだ?」
「ぶら下がりだよ。ただ、こういうのが嫌みたいだった。」
「、、、独占欲?」
「わかんない。」
「ま、俺もあんまり好きじゃないよ。」
「、、、ん~、アタシは嫌いじゃないんだ、、以外と才能あるのかもね?」
「もっと探せば、色々才能ありそうだけどな?」
「その言葉は、そっくり返す。」
「ん?褒めてくれるのか?」
「そうだね、考えるより先に身体を動かせる辺りは凄いと思うな。」
「それ、褒めてる?」
「フフッ、お前覚えてるか?アタシら会った時のこと?」
「、、、あぁ、関内のガード下だろ?」
「そう。モテなそうな男に、折角女のアタシが声掛けてやったのに、、」
「あん時は連れがいたよな、俺に?」
「そうだったか?」
「そうだったよ、、友達の絵描きの友達だ。」
「、、、文章がシャープじゃない、、体に出てる。」
「大きなお世話だ!つーか、その人の個展に顔を出して、帰りに飲もうって感じだった。」

、、、、
(-.-;)区切り悪いけど、つづく、、、


ちょっとした小話です。
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